オフィスデザインをしていると、見た目が似ている素材が多く出てきます。
今回は、ガラス,アクリル,ポリカーボネートについてその違いを少し詳しくみていきます。
それぞれ透明感があるため、一見しただけではどう使い分けたら良いかわかりません。
しかし、その素材の特徴はさまざま異なります。
各素材の長所・短所をおさえて、適切な場所に配置していけるようにしましょう。
目次
ガラス,アクリル,ポリカーボネートのそれぞれの特徴
ガラス,アクリル,ポリカーボネートについて11項目(コスト、耐久性など)で比較表を作成いたしました。
ガラス | アクリル | ポリカーボネート | |
特徴 | 傷に強い 耐久性がある 燃えない |
透明度の高さ 優れた耐久性 加工のしやすさ |
割れにくい 燃えにくい 断熱タイプがある |
欠点 | 割れやすく危険 加工が困難 重い |
高温で変形 燃えやすい |
傷がつきやすい 加工しにくい コスト高 |
透明度 | ◎ | ◎ | ◯ |
加工性 | △ 加工には特殊な技術が必要 |
◎ カッターで切断でき溶剤消毒も手軽 |
△ カッターでの切断や溶剤消毒はできない |
燃焼性 | ◎ 不燃 |
△ 可燃性 |
◯ 自己消化性がある |
使用温度 | ◎ 最高 700度 |
△ マイナス80〜80度 |
◯ マイナス40〜125度 |
破壊のしやすさ | ✕ 割れやすく破損箇所が危険になる |
◯ 表面は硬い |
◎ 非常に割れにくい *ガラスの約200倍、アクリルの約40倍 |
紫外線カット率 | ✕ | ◯ | ◎ |
比重 | ✕ | ◎ | ◎ |
コスト | ◯ | ◯ | △ |
※数値部分は各メーカーにより若干異なります。目安とお考えください。
次に各素材ごとのおすすめの用途例をご紹介させていただきます。
ガラス,アクリル,ポリカーボネートのそれぞれおすすめの用途
オフィスデザインにおけるガラスの用途
割れやすいため、破損した時に危険性があります。
そこを踏まえて使用する必要はありますが、一般的にはお風呂場の窓、間仕切り・パーティション、ドアや窓の採光部分、バルコニーの目隠し等に使用されます。
また、インテリアとしては、ラック・棚やテーブルマットなどに向いています。複雑な加工が必要な部位や安全性が特に求められる箇所にはあまり適していません。
オフィスデザインにおけるアクリルの用途
透明度や耐久性に優れているので用途の幅は広いです。
例えば、看板、店舗の外装、機械計器カバーなどには最も向いています。
他にも、コストの安さや軽量であるという点から、階段の腰板やドア・屋根の採光にも使用されます。
インテリアとしては、ケースや写真立てなどのディスプレイなどに多用されています。
オフィスデザインにおけるポリカーボネートの用途
割れにくく安全であることから、テラス・ガレージの屋根やバルコニーの目隠し、温室窓、店舗外装など屋外でも多く使われます。
しかし、溶接がしにくく、割れには強いですが細かい傷がつきやすいので、美観を求められる場合にはあまり適しません。
また、比較的コストが高いという点も踏まえておきたい点です。
ポリカーボネートの種類
アクリルやガラスと比べるとちょっと馴染みが薄いですが、ポリカーボネートは種類が豊富で用途に応じて使用し分けることが可能で大きくわけてグレードが3種類あります。
◆一般グレード
ポリカーボネートの一般的強度を持っているタイプです。
厚さは約0.5mm~15mmまであります。
◆耐候グレード
耐久性に優れたポリカーボネートに処理を施し、さらに耐候性を持たせています。
長期間使用しても変色・変質しないので屋外でも長期間使用できます。
◆マット・型板
表面をマット状やモチーフに合わせて変形させて使用します。
光を柔らかく拡散させて採光できるので、デザイン性にも優れています。
オフィスデザインは素材を把握して行おう
オフィスデザインにおいては、素材それぞれの特長や欠点を踏まえて適切な部分に使用していきましょう。
使用用途と仕様素材のミスマッチが起こると高頻度で買い換えなければいけなかったり、危険が生じたりします。くれぐれもご注意ください!
オフィスハンズでは、オフィスデザイン時の無料相談を行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。